ソフトウェアはユーザから「消される」仕組みを提供するべき

以下のようなソフトウェアがある。


・インストールすると自動的にインストール先が選ばれ、インストールされる(インストール先フォルダを選べない)
インストーラはあるがアンインストーラが無い
・インストールするとプログラムメニューに「アンインストール」のショートカットが無い


これらのプログラムに共通するのは、使う側、つまりユーザへの配慮のなさである。プログラムを使ってもらう相手に、それを入れる場所を選ばせないとか、それを消去する権利を与えないというのはなんとも傲慢な態度だと思う。アンインストールのショートカットが無い、のには「アンインストールされたくない」という制作側の思いがあるのかもしれない。私もプログラマの端くれであるからその気持ちはわかる。しかし、一般公開するソフトウェアであれば、使っていただく側に不快感を与えない操作感を実装するのは当然であり、「使っていただいた」方が「使うのをやめる」ことを止める権利は私たち制作者には無いはずだ。


最近では、WebアプリやWebサービスが多く台頭している。その多くが会員登録が必要なサービスだ。会員登録をするサービスには自分は極力登録したくない。個人情報の入力が面倒なのが一つあるが、それ以上に自分がそのサービスを必要としなくなったとき、自分の個人情報をカンタンに削除できるのかが疑問だからだ。実際、Webサービスの多くが「登録解除」や「退会」といった処理を非常にしにくくしている。中にはウェブ上からは行えず、わざわざ管理者に退会願いメールを出さなくてはならないこともある。これは本当に、ひどい!
ソフトウェアからWEBサービスに時代の潮流は変わっても、作る側の意識が「制作者サイド」から変わっていないことの現れではないか。


以上の観点から、
すべてのソフトウェア制作者、およびWEBサービス制作者に以下の2点をお願いしたい。

  1. アンインストールまたは退会処理をカンタンにできる仕組みを提供する
  2. インストール時に何らかの個人情報を入力させる場合、退会後にそれがどのように扱われるかを明示する


自分もWEBサービスやソフトウェアを開発する際には上の点に注意していきたいと思う。